Actualités - GCC便り
今月の1本はCharles DufourのBlanc de blancs
抜栓直後に久々に何かを感じ、そっとグラスを近づけると気泡がやさしく何かを問いかけてくる。
ブルゴーニュの白を思い出させる、樽香とのバランスの良さ、口に含めばまさにDomaine LeflaiveかLafonのよう。PulignyともMeursaultとも迷ってしまう、そんな感覚。
酸、ミネラル、糖度、深み、余韻、どれひとつとっても調和というコメントしか出てこない。
体の中心に染み込んでゆく感で癒してくれるシャンパーニュでした。
RavelのMiroirの海原[洋上]の小船は水との戯れを描いたものだが、私は泡との戯れをひたすら感じた1本となりました。
(須藤)
須藤 秀章
1986年にAcadémie du Vinでワインに開眼。CIDDのAlain Segel氏によるワインと料理の組み合わせ(Mariage)に感動して以後、自らも垂直試飲・平行試飲を中心とする比較試飲会を企画。在パリのワイン愛好者が集まっての試飲会を1991年にGrand Cru Clubと名付ける。
1995年より日本でも試飲会を開催。パリでの試飲会にワイン生産者を招いたり、産地を訪問して葡萄の生育や醸造への理解を深めるツアーを企画したり、ワインのもたらす楽しみを少しでも多くの人と分かち合うために情熱を傾けている。